4月1日の偶然少年A。
外は春の日差しが容赦なくふりそそいでいる。
雲一つない空の青さにいらいらした。
近くにコンビニやスーパーはないので駅から隣町にでなければいけない。
空は重い体を引きずるように駅まで向かうと電車に乗った。
時刻はあまり早くないが電車はそこそこ混んでいて
熱気でむわっとしているうえに座る場所はない。
世界にはあまりに気にくわないことに溢れていて
目につくもの一つ一つに苛立ちを感じた。
電車はがたんと音をたて動き出した 。
春の景色がながれる窓をぼぅっとながめながら額から流れた汗をぬぐう。
いつもの何でもない日常。
電車はこのまま隣町に停車して、自分を吐き出す。
そして俺はいつものようにコンビニに向かって食べ物を買ってー…
そこまで考えたところで電車がガタリとありえない揺れ方をした。
何が起こったのか確かめようと振り向く前に、
凄まじい轟音が響き、視界がぐるりと反転する。
バランスをうしなって体が横になぎ倒され、
そのまま頭に強い衝撃を感じて意識がふっと遠のいた。
何が起こったんだ…?
意識がとぶ寸前、変なものが見えた気がした。