俺と夏空とアイツ
「甲子園・・・行きたかった・・・っ!」
美鈴の涙を見るのは、昨日の試合ぶりで。
「え、ちょっ・・・!?」
ポツリ、ポツリと美鈴の頬を滑って行く。
「なんで、あそこで負けちゃうのよ・・・っ!修二のばかっ!」
ボールを拭いていたタオルを俺に投げつけてくる。
地味にイタイ。
「わ、悪かったって・・・。」
ここの野球部は、3年生が2人しかおらず2年生の俺は自動的に試合に出ることになった。
ギリギリのメンバーの数と、普通のマネ。
それが、俺達の野球部だった。