孤高の魚


……確かに。

昨日尚子は、夕食のピザを僕の部屋で食べてからすぐ、何やら電話で呼び出されて、すぐに出て行った。
けれどもしっかりデザートのプリンまで食べたのだから、別にいいのではないか。

というのは言い訳で。
連日尚子が来るのは、僕には何だか面倒なのだ。

今日は一人で、のんびり過ごしたい気分でもある。


「んーー……」


けれども大抵の場合、尚子を相手に僕の選択権はない。


「いいでしょ? 決まり!」


そう言って尚子は、もうすでに来る気満々でいる。


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