孤高の魚



「え!?」



僕と歩太の部屋に?
彼女が?


慌てて僕は、思わず声を上げてしまう。


「……あら、え? もしかして……あなたのお兄さんって……」


「えーーっ、あっ、もしかして、七海ちゃんのお兄さんて、歩太くんなの? そうなの? 歩夢くん。」


ママの質問をアシストするように、小百合さんが隣で口を挟んで僕の顔を覗き込む。


突然の同居発言に僕は驚いて、口を開けたまま、ただ黙っているしかなかった。



< 74 / 498 >

この作品をシェア

pagetop