孤高の魚


僕はその手紙をもう一度元通りに畳み直して、キチンと封筒に収めてみる。


艶のない、薄いブルーの封筒。

この……
晴れた日の朝のような薄いブルー。

そういえば歩太はいつも、こんな色のシャツを好んで着ていた。

そのブルーは、このフローリングのキッチンによく映えて、ハッとするほどに眩しく見えた。


封筒を眺めながら、ふいに僕は、そんな事を思い出していた。


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