シュガー&スパイス
「どういうつもりで俺に接してんの?」
へ?
てゆかなんでそんな事聞くの?
「俺らの関係って、なんなんかな?」
なにって、なんだろう……。
「ただの隣人?」
え?
「ダチ?」
いや、それは……。
友達以下ってわけじゃないし……。
「え、ちょ、ちょっと待って……」
変!
千秋が変だよぉ!
だって、完璧目え、すわってますってば!
間髪いれぬ質問攻めに、心臓はドキドキで壊れちゃいそう。
艶めかしい瞳にジト―っと睨まれて、たじろいでしまう。
ジリジリとにじり寄る千秋は、あたしの頬に手を添えて、さらに距離を詰める。
ひえええ!
なんで病人に襲われそうになってんの、あたし!
油断して、千秋の部屋上がり込んでるけど、これって間違ってた?
今更、自分の置かれてる状況に気づかされた。
独りで寝るには大きなダブルのローベッド。
ソファと、テレビ、あとはアンティークの木製のテーブル。
ブラインドから、街灯の明かりが差し込んでる。
必要なもの以外なにもない、部屋。
これが、千秋の部屋。