シュガー&スパイス
201号室の彼
――チュンチュン
「……」
朝日が眩しい……。
カーテンを開けると、雲ひとつない青空が広がっていた。
爽やかすぎやしませんか……。
ぜんっぜん寝れなかった。
ビールも飲んでたし、普段から寝つきはとってもいいんだけど。
結局、あの喘ぎ声は明け方まで続き……。
まさか、こんなこと頻回にあるんじゃないでしょうね。
いくらもうすぐ引っ越す予定だとしても、耐え切れない。
「……はあ」
憂鬱以外の何物でもない。
ヒールを引っ掛けて、バックとごみ袋を両手にさげて外へ出た。
まだ段ボールがある……。
一晩中エッチしてる時間があるなら、この邪魔な荷物をさっさと片付けてくれないかな!
ジロリと“201”号室を睨んだ。
と、ちょうどその時
タイミングを合わせたようにその玄関が開いた。
―――ガチャリ
ひゃ! 出てきた!