シュガー&スパイス
7時には英司の家で待ってたい。
あたしはもう一度バッグを肩にかけ直すと、駆け足で階段を下りた。
と、その時なんともチャラい声が……。
「あれ、そんな慌ててどっこ行っくの?」
見ると、恭子さん……と。
「……ち、千秋……」
や、やば。
勝手に顔が引きつっちゃう。
すっごく無邪気な笑顔でこっちに向かってくる千秋。
「おお。すげーオシャレしてんじゃん」
「え、そうかな」
えへへ……
あたし、気合い入ってるもん。