シュガー&スパイス
倫子の気がかり
あれから、1週間。
英司に会えない日が続いていた。
めったに会社で英司と会う事はないのだけど、その姿を見ることは出来たんだ。
それが、ここ1週間まったくない。
連絡も……
1日に『おはよう』と『おやすみ』くらい。
きっと忙しいんだ。
そう思う事で、あたしはなんとか仕事をこなしていた。
はあ……。
身体が、ずっとおかしいんだよ?
英司が、あんなふうにあたしを抱くから……。
英司を想うだけで、体が火照る。
あーもうっ。
あたし、変態なんじゃないの!
「……」
両手で頭を抱えたまま、それを左右に思い切り振ってみた。
消えろー!
変態あたし、消えてしまえぇぇえ!
給湯室で悶えていると、突然背後に人の気配がした。
「菜帆、大丈夫?」
ビクンっ!
「菜帆?」