ブラックコーヒー



もうすぐ卒業か…。

仁に告白してから2年経つんだ…。

ドレッサーの1番上の引き出しに今も大事にしまってある。

仁に貰った制服のボタン。

こんなにあるのに、この中には第二ボタンはない。

第二ボタンは彼女にあげるからって…。

欲しかったな…。


「仁先輩好きですっ!
第二ボタンくださいっ!」


「あー…、ごめん。
俺、彼女おるんや。
本間ごめんな。」


「あ、いえ…。」


「これはあげれんけど、他は全部あげる。
手、出し。」


「あのっ。」


「これからもたまには遊ぼーや。なっ。」


「はい。」


あれから2年…。

そろそろ諦めないと。

諦めたら、もう仁の部屋には遊びに行けないな。

会ったら、諦めれなくなるもん。

会うのやめようかな…。


.
< 9 / 26 >

この作品をシェア

pagetop