歩み
友達って何だろうって、時々考える。



優…、覚えているか?


「俺一途だもん」



沙紀の存在を紹介したとき、俺はこう言った。


俺さ、最初から一途なヤツじゃないよ。


一途になれたのは沙紀が初めなんだ。


俺、お前と友達になれて本当に良かった。


ずっと、友達でいてくれるか?





そして、小林。



元気にしてるか?


小林が突然いなくなって、しばらくその現実を受け止められなかったんだ。


俺も沙紀も、もちろん優も。


四人はずっと一緒だと思っていたんだ。


笑いあって、
ふざけあって、
小林が留学しているときに三人で見に行った海を、今度は四人で行きたかった。


それは現実にはならなかったけど─…


俺たち四人は友情という絆で結ばれているよな。



俺は歩く。


歩いていく。



恋人と親友と一緒に…。



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