歩み
今まで何も考えずに生きてきた俺。
俺はまだまだ知らないことを経験していないようだ。
優の必要に戸惑ってしまう。
答えが見つからない。
「じゃあさ、太陽がなくなったらお前どうなる?」
太陽がなくなったら、俺はどうなるだろう?
ふと頭の中で考えてみた。
今ある当たり前な生活がなくなり、残るものは…。
「…暗くて、不安になって、道がどこにあるか迷うかな…」
頭の中に浮かんだ自分の姿は、夜のように真っ暗になった世界で不安になりながらさまよっている姿だった。
でもそれがどういう繋がりがあるというのだ?
「それと一緒なんだ。百合は俺の太陽だった。だから百合を亡くした俺は道がわかんないんだ」
太陽がなくなると進む道を見失う。
太陽という存在は、愛する人のことだ。
…あなたは太陽がなくなった世界を、歩くことができますか?…
「いつか…俺の道に光を照らしてくれる人…見つかるかな…」
「見つかる…絶対…」
「いつか…百合を超えられる人と出会いたい…」