歩み
数秒後、優の携帯が鳴り出した。
優は俺の顔を見つめたまま、携帯を取り出す。
「まぁ、見てみろよ?」
携帯を開き、俺のプレゼントを見る優。
その瞬間、優の瞳から涙がぽたりと落ちていった…。
喜んでくれたか?
「歩…こ…れ…」
「誓いのキスみたいだろ?俺は二人が永遠に結ばれたように見えたんだ…」
「…あり…がとう…」
どんどん涙の速度をあげていく優。
もらい泣きしちゃうだろ?
早く泣き止めよ。
「…優、お前は人を幸せに出来る。だから怖がるな。」
「歩…」
お前に贈るよ。
この言葉を…。
「前に進むんだ…」