歩み
俺は世界が嫌いだった。地位や金や学力や容姿で人を判断して、悪い人間と勝手に言われて。
こんな世界から逃げたかった。
だから沢山反発をしてきた。
けど、一人の女性に出逢って変わったんだ。
沙紀、俺はお前を愛している。
だからお前も俺を愛してくれないか?
…友達?なんだそれ。
ただ利用して終わりだと思っていた。
けどそれは勘違いだった。
優に出逢えて友達とはこんなに大事なものだと気付いたのだ。
俺の大切な親友。
あともう一人、大切な親友がいる。
その人は空の上にいるけれど毎日俺たちを見守っていてくれる。
約束を果たすから…。
小林…
俺はお前に出逢えて本当に良かった…。
俺は歩いていく。
まだ何が起こるかわからない未来へ。
怖れることなんかないさ。
俺には愛する人と、
大切な親友がいるのだから─…。
「優!!進め!」
進め、進むんだ。
お前なら出来る。
空には大きくて眩しい太陽があるから…。
「未来へ…」
《完》