夫婦の始まりは一夜の過ちから。
□Second
「―…めちゃ」
「ん…っ」
「夏芽ちゃん」
もーなに?と身体を捩りながら瞼をゆっくり上げた私の視線が捉えたのは…
「うわっ!」
髪の毛を濡らしたアイドルのズアップだった。
「ビックリした…」
「ごめんね」
「ううん。今何時…?」
「2時くらいかなぁ」
2時って事は私2時間近くは寝てたんだ。
――あれからお風呂から上がりリビングに戻ってみれば、3人がわいわいお酒を飲んでいて。
お父さんに祝い酒だと勧められそれならと思い一杯だけ付き合ってみたものの、アルコールのまわりが早くダウンしてしまった。
そしてふらつきながら2階にある自分の部屋にやってきて倒れ込むように寝て、今に至る。