夫婦の始まりは一夜の過ちから。
Christmas
「なーつめ」
「なに?」
定時になりデスク上を片付けていると、にんまりとした笑顔のことみがふふふと近付いてきて。
ジャジャーン!と1枚の紙を掲げた。
「クリスマス独り身でも寂しくなんてないんだからパーティーの招待状あげる」
「えぇっ!?」
「今から皆でパーっとご飯食べに行こうよ。出会いもあるかもよ」
出会いもあるかもよ、ってまさか合コン?
「ごめん…。私、行けない」
「なんで?昨日もそそくさと帰ってくしさー」
「昨日は準備で色々と…」
そう言い終わった後にハッとして掌で口を隠したけど、当然後の祭りで。
ことみがずんずん歩み寄ってきて、ガッと前から私の肩を揺らしだした。