不器用なぼくら
本を立ち読みしてると外から自分めがけてライトが当たった



みお「眩しっ・・・・・・」



するとフッとライトが消えた



そこには1台のバイク



バイクから降りてヘルメットを取っている1人の男性




みお「・・・え」











バイクの主は紛れもなく上中さんだった












口パクで「出てこい」って言ってる



私は急いでコンビニを出た



な・・・何なの?



上中さんってバイク乗るの?



廉「ほら、鍵」



みお「あっ」



探していた鍵を投げられなんとかそれをキャッチした



もしかして・・・わざわざ届けてくれたの?



お・・・お礼言わなきゃ!



みお「あの・・・」
















廉「あのさ、怒るのは勝手だけどもう少し口のきき方直したら?」














みお「なっ・・・」



廉「腐っても女なんだから。可愛げないよ」



そ・・・そうさせてるのは上中さんじゃん!



何・・・? 



わざわざ待ってたのにこんな事言われなきゃいけないの?










みお「う・・・うるさい!ほっといてよ!」









信じられないくらい大きな声を出した自分に驚いた



上中さんは私をジッと見て小さな溜め息をついた



廉「まぁ、どうでもいいけど」



みお「・・・」



うつむく私は何も言えなかった



バイクのエンジン音がコンビニの駐車場に響く



ライトがついて一瞬私を照らした



そしてエンジン音は一気に離れていった



みお「・・・あ・・・お礼、してない・・・」



何してるんだろう私



わざわざ鍵を持ってきてくれたのに



お礼はもちろん、ひどい事言っちゃった



確かに口は悪い 可愛げもない



でも・・・そうしなきゃ崩れそうで



弱さなんて誰にも見せれないよ









でも、さっきの事は人としていけなかった



明日ちゃんと謝ろう



受け取った鍵を眺めながら私は家に帰った
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