不器用なぼくら
翌日



上中さんに謝ろうと決めたものの



どうしても一歩が踏み出せないでいる



廉「ユキ。カフェオレとサインドイッチ」



幸宏「がってんしょーちのすけ!」



山田「いいから手動かせよー!」



幸宏「山さん俺にだけ厳しくない!?」



さえ「あ。そろそろ休憩だ!私長老と変わってくるー!」



あ そっか



もう休憩時間なんだ



廉「田中さん。休憩」



みお「あ・・・あのっ」



客「すみませーん」



廉「はい、ただいま」



上中さんはお客の女の人達と楽しそうにしてる



きっとあの女の人達は素直なんだろうな・・・



だめだ おちてくる・・・



とりあえず休憩の為にスタッフルームに向かった











モヤモヤが収まらない



私はなんとなく裏口を開けた











ギィィィ













みお「・・・あ」












そこには踊り場であぐらをかいて座っている清水さんがいた



手にはサンドイッチとココア



どうやらランチタイムらしい



みお「す、すみません!私邪魔っ・・・」



太郎「え、いーよ?メシ食うんでしょ?」



みお「は、はい・・・」



私は清水さんから少し離れた所に座ってお弁当を広げた









みお「・・・・・・」



太郎「・・・・・・」



な 何か・・・気まずい?



話・・・話・・・話・・・




太郎「あ。無理しなくていーよ」



みお「え・・・?」



太郎「別に気まずくないから。俺何も喋んないの全然苦じゃないから」



へらっと笑った清水さん



口の横にマヨネーズがついてる



何か・・・和むなぁ この人









みお「あのっ・・・少し話してもいいですか!?」



太郎「へ?」



みお「あ!ひ・・・独り言だと思って下さい!私の!聞き流して下さい!」



わ・・・私何言ってるの!?

 

頭おかしくなったのかな!?



勝手に口が動いた!!



ちらっと清水さんを見ると一瞬きょとん、としてすぐ笑った



太郎「へへっ・・・いーよ。俺聞いてないから」



みお「・・・はい」



何でだろう・・・分からないけど



今なら素直に話せる気がした








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