不器用なぼくら
太郎「はい、コーヒー」
廉「ん。ありがと」
んー・・・見た感じは大丈夫そうだけど
でもあんまり顔色良くない気がするなぁ
少し熱めのコーヒーを口につけながら廉を見た
廉「聞かないの?」
太郎「え?」
廉「何で俺が長老ん所来たのか」
太郎「んー・・・でも来たかったから来たんでしょ?」
廉「うん。まぁそうだね」
太郎「だからわざわざ聞かない。でも・・・廉、心配だよ」
廉「何が?」
太郎「由美ちゃんとの事だよ。大丈夫なの?」
廉「・・・ふぅ。やっぱり長老には隠せないね。どんなけ俺の事好きなんだよ」
茶化しながら廉はタバコを1本出して火を付けた
煙を吐き出してから廉は静かに口を開いた
廉「長老。俺やっぱりだめだよ」
太郎「だめって?」
廉「寂しいんだ。誰と居ても。埋めらんない」
太郎「・・・・・・」
廉「俺の事求めてくれる人がいるなら・・・その人といれば俺の居場所があるんだって思えるんだ」
太郎「・・・廉」
廉「由美だってそうだ。俺の事好きって言ってくれた。だから俺は自分を思ってくれる人といる事が1番いいと思った。そしたら・・・こんな気持ち消えるんじゃないかって」
太郎「廉は由美ちゃんが好きなの?」
廉「・・・好き、かな。正直言うと分からないんだ。でも俺にとっては必要な人なんだ」
タバコの灰が灰皿代わりにしてる空き缶の中に落ちた
廉はタバコの火を消してひとつ溜め息をついた
廉「サキの事があって思ったんだ。“もう絶対に本気になったらいけない”って。そしたらこんな寂しい思いしなくていいんじゃないかって」
太郎「・・・そんな事ないよ。どんな状況でも寂しい時は寂しいよ」
廉「俺・・・最低だよね。由美の気持ちを利用して自分が安心したいだけなんだ。本当はユキの気持ちだって知ってる・・・俺なんかよりも真っ直ぐな気持ちでいる事」
やっぱりそうだった
廉は1人じゃいられない弱い人だった
そうしなきゃいられないのも
過去にサキとの事があったからなのを俺は知ってる
それだけじゃない 両親の事もそうだ
でもね 廉
それで自分が苦しんでるんじゃ元も子もない
俺が出来る事
それは・・・・・・
太郎「廉」
廉「・・・ん?」
太郎「今の廉じゃ誰といてもきっと傷ついちゃう。相手も廉も」
廉「・・・」
太郎「俺は廉じゃないから廉のすべては分からない。でも廉が大事だから俺の思う事は全部言わせてもらう」
廉「・・・うん」
太郎「廉。逃げないで。自分を責めないで。自分を許してあげるの。俺は・・・ずっと廉のそばにいるから」
過去に付き合ってきた女の子にも言った事ない言葉
ずっとそばにいるなんて 今の廉にどう響いてるんだろ
そんな偽善者みたいな言葉 1番嫌いなはず
でも廉はくすっと笑って俺を見た
廉「俺が女だったら長老に惚れてるよ」
大事な友達だから
本当に幸せになって欲しいんだ
生半可な覚悟じゃ廉を支える事なんてできないのは分かってる
でも廉 これだけは言える
俺は変わんないよ
今もこれからもずっと
それからは廉はいたって普通だった
どっちかって言えば顔はスッキリしてた
俺の作ったものとか絵を見て笑って
当たり前の様に俺のベットで寝た
いつか俺に見せてるみたいに そのままが出せれる人が
廉に現れればいいなぁって思う
廉「ん。ありがと」
んー・・・見た感じは大丈夫そうだけど
でもあんまり顔色良くない気がするなぁ
少し熱めのコーヒーを口につけながら廉を見た
廉「聞かないの?」
太郎「え?」
廉「何で俺が長老ん所来たのか」
太郎「んー・・・でも来たかったから来たんでしょ?」
廉「うん。まぁそうだね」
太郎「だからわざわざ聞かない。でも・・・廉、心配だよ」
廉「何が?」
太郎「由美ちゃんとの事だよ。大丈夫なの?」
廉「・・・ふぅ。やっぱり長老には隠せないね。どんなけ俺の事好きなんだよ」
茶化しながら廉はタバコを1本出して火を付けた
煙を吐き出してから廉は静かに口を開いた
廉「長老。俺やっぱりだめだよ」
太郎「だめって?」
廉「寂しいんだ。誰と居ても。埋めらんない」
太郎「・・・・・・」
廉「俺の事求めてくれる人がいるなら・・・その人といれば俺の居場所があるんだって思えるんだ」
太郎「・・・廉」
廉「由美だってそうだ。俺の事好きって言ってくれた。だから俺は自分を思ってくれる人といる事が1番いいと思った。そしたら・・・こんな気持ち消えるんじゃないかって」
太郎「廉は由美ちゃんが好きなの?」
廉「・・・好き、かな。正直言うと分からないんだ。でも俺にとっては必要な人なんだ」
タバコの灰が灰皿代わりにしてる空き缶の中に落ちた
廉はタバコの火を消してひとつ溜め息をついた
廉「サキの事があって思ったんだ。“もう絶対に本気になったらいけない”って。そしたらこんな寂しい思いしなくていいんじゃないかって」
太郎「・・・そんな事ないよ。どんな状況でも寂しい時は寂しいよ」
廉「俺・・・最低だよね。由美の気持ちを利用して自分が安心したいだけなんだ。本当はユキの気持ちだって知ってる・・・俺なんかよりも真っ直ぐな気持ちでいる事」
やっぱりそうだった
廉は1人じゃいられない弱い人だった
そうしなきゃいられないのも
過去にサキとの事があったからなのを俺は知ってる
それだけじゃない 両親の事もそうだ
でもね 廉
それで自分が苦しんでるんじゃ元も子もない
俺が出来る事
それは・・・・・・
太郎「廉」
廉「・・・ん?」
太郎「今の廉じゃ誰といてもきっと傷ついちゃう。相手も廉も」
廉「・・・」
太郎「俺は廉じゃないから廉のすべては分からない。でも廉が大事だから俺の思う事は全部言わせてもらう」
廉「・・・うん」
太郎「廉。逃げないで。自分を責めないで。自分を許してあげるの。俺は・・・ずっと廉のそばにいるから」
過去に付き合ってきた女の子にも言った事ない言葉
ずっとそばにいるなんて 今の廉にどう響いてるんだろ
そんな偽善者みたいな言葉 1番嫌いなはず
でも廉はくすっと笑って俺を見た
廉「俺が女だったら長老に惚れてるよ」
大事な友達だから
本当に幸せになって欲しいんだ
生半可な覚悟じゃ廉を支える事なんてできないのは分かってる
でも廉 これだけは言える
俺は変わんないよ
今もこれからもずっと
それからは廉はいたって普通だった
どっちかって言えば顔はスッキリしてた
俺の作ったものとか絵を見て笑って
当たり前の様に俺のベットで寝た
いつか俺に見せてるみたいに そのままが出せれる人が
廉に現れればいいなぁって思う