不器用なぼくら
バイトが終わって店から出る



雨は上がったけど雲に覆われてて




星も何も見えない




むむむ・・・




恋っていうのは上手くできてるなぁ




神様はどうやら俺に試練を与えたいらしい




無理だよ




勝てっこないよ



だって相手は廉だもん



幸宏「・・・はぁ」




あ!



だめだめ!



溜め息は幸せが逃げちゃうんだもんね



慌てて息を吸いなおすと頭を叩かれた




幸宏「あてっ!」


















廉「なーにしてんの。変な顔してますけど」















幸宏「変で悪かったなぁー!ってあれ?今日バイクじゃないの?」



廉「雨降ってたからね。やめといたんだよ」



幸宏「そーなんだ」



廉「うん」



何でかな 分かんないけど



今日はあんまり一緒にいたくない・・・気がする



幸宏「あ、廉ごめん!俺ちょっと寄るとこあった!」



廉「そ。じゃまた明日ね」



幸宏「うん!じゃーね!!」



廉にあいさつをして俺は家とは反対方向の道を走った



はぁ・・・何やってんだ俺



別に用事なんてないんだけどなぁ



仕方ない



今日は外食するかー



あ 



確かこの通りに新しく出来た店があったよな!



そこ行ってみよっとー!




























着いたのは小さなイタリアンのお店



俺ピザとかパスタ好きなんだよね



どんなのあるんだろー



すっげぇ楽しみ!







カラーン






「いらっしゃいませ!」




幸宏「あ、1人!」



「カウンターでもよろしいですか?」



幸宏「はい。大丈夫です」




「ではこちらへどうぞ」



幸宏「はいはい・・・あ、あれ?」



隣の席に見覚えのある姿



うん 間違いない




それは・・・


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