泣いていたのは、僕だった。
side創
―創side―
翔一はゲームに没頭。
真司と隆は煙草を吸ってコーヒーを飲む。
僕は、家の掃除。
これが日常の風景。
僕はこの風景が好き。
平凡な日常。
「あー!くそ、コイツ強すぎ!!」
翔一がコントローラーを投げ出す。
「僕がやってあげようか?」
「真司ヘタクソじゃん。ぜってー無理だって。」
真司は肩を竦めてコーヒーを啜った。
「じゃあ僕がやってあげましょうか?」
そう言うと三人は意外そうに僕を見た。
「創、ゲーム得意なの?」
「ええ、まぁ」
答えると翔一は目を輝かせてコントローラーを差し出してきた。
「意外だな。ゲームとかやらなそうなのに。」
隆に言われて僕は苦笑する。
「こう見えても昔はよくやっていたんですよ。」
「へぇ」