泣いていたのは、僕だった。
side創
―創side―
やっと……
やっと追い詰めた。
皺だらけの顔を恐怖に染めながら、子山は壁際にへたり込んでいる。
僕は銃口を真っ直ぐ突きつけた。
子山の横には先程僕が発砲した銃根が刻まれている。
「もう誰も助けてはくれないですよ。」
「や…やめてくれ!頼む、命だけは!!」
「無駄ですよ、そんな事は。僕はアナタを殺しに来たんですから。」
あの日から、この為だけに生きてきたんだ。
引き金を引こうとした瞬間、
「ダメだ!!創!!」
僕を呼ぶ声がした。