泣いていたのは、僕だった。
事件は一件落着。
子山は警察に捕まり、真司の傷も順調に回復すると医者が言っていた。
「翔一」
「……何?」
「なんかさー、この部屋狭くなった気しない?」
椅子に跨って背もたれに顎を乗せた真司が、煙草を吸いながら遠い目をしていた。
対して俺も煙草は吸っていないものの、同じ格好で遠い目をしていた。
「気がするんじゃなくて、実際狭くなったんだよ。」
俺達の視線の先には、
「なぁ、酒はねーのか?」
「食材もロクなものありませんね。ちゃんと買い出し行ってるんですか?」
と口々に文句を言う隆と創の姿。
「人ん家来て文句言ってんじゃねーよ!」
ここ僕の家ね、と言う真司のツッコミはこの際無視!
「かてー事言うなって。だからガキなんだよ。」
「誰がガキだ!誰が!!だいたい何で創もいるんだよ?」
てっきり警察に捕まったと思っていた創を指さすと、ちょっと困ったように創は笑った。
「僕も警察に出頭しようと思ったんですけど、真司が行く必要ないって言うものですから」
「ちゃんと皆保警部に許可取ったし、問題ないでしょ。」
その時俺には一つの疑問が…………
「真司、もしかして今回の報酬は…?」
「どーぜん0だね。」
「………また残り物生活か……」
俺たち四人は
――偶然という名の必然の中で出会った。