泣いていたのは、僕だった。
「何なんだよ、てめーらは?」
「僕達は、うーん…正義の味方、かな?」
「んだと?ふざけんな!!」
「ふざけてる訳じゃないんだけど。僕たちも仕事なんでね。大人しく捕まってくれないかな?」
淡々と話す真司に、後藤は神経を逆撫でされたようだ。
「てめーら、警察の回しもんか?」
「言い方酷いなぁ。でもそんなとこかな。」
急に警戒心を持ち出した後藤に、俺は嫌な予感がした。
その予感は最悪の形となって現れる。
俺が駆け出した時には、もう遅かった。