泣いていたのは、僕だった。



中は不気味なほど静まりかえっていた。

おかしいな……。


人気(ヒトケ)がなさすぎる……。


物音一つしないなんて、どう考えてもおかしい。


あー……これってもしかして。



嫌な予感がした瞬間、


――ガチャっと複数の金属音がした。



「やっぱ罠だよなー…」


俺を囲む無数の拳銃。
厳つい顔の男達。


「てめぇ一人で乗り込んでくるたぁ、言い度胸だなぁ!あ゙ぁ゙?」
「しかも外ればっかだし。」
「何ごちゃごちゃ言ってんだよ!?」
「うるせーな。怒鳴ればいいってもんじゃねーよ。ったく…」
「てめー自分の状況分かってんのか!?」


一発の銃声が威嚇の代わりに鳴り響く。



「あーのさ銃が絶対だと思わない方がいいぜ、おじさん達。」
「ぶっ殺してやる、ガキ!!」




――建物内に複数の銃声と、鮮血の血が舞う。




< 61 / 150 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop