泣いていたのは、僕だった。
中は不気味なほど静まりかえっていた。
おかしいな……。
人気(ヒトケ)がなさすぎる……。
物音一つしないなんて、どう考えてもおかしい。
あー……これってもしかして。
嫌な予感がした瞬間、
――ガチャっと複数の金属音がした。
「やっぱ罠だよなー…」
俺を囲む無数の拳銃。
厳つい顔の男達。
「てめぇ一人で乗り込んでくるたぁ、言い度胸だなぁ!あ゙ぁ゙?」
「しかも外ればっかだし。」
「何ごちゃごちゃ言ってんだよ!?」
「うるせーな。怒鳴ればいいってもんじゃねーよ。ったく…」
「てめー自分の状況分かってんのか!?」
一発の銃声が威嚇の代わりに鳴り響く。
「あーのさ銃が絶対だと思わない方がいいぜ、おじさん達。」
「ぶっ殺してやる、ガキ!!」
――建物内に複数の銃声と、鮮血の血が舞う。