泣いていたのは、僕だった。




テレビをつけて、パズルゲームを始める。


RPGも好きだけど、俺はパズルゲームが一番好き。



「なんかさー、創と隆がいないと静かだな。」
「うん。そうだね。」
「この間までこれが普通だったのにな。」


笑って言うと、真司も笑って“確かに”と返してきた。



「あ、そうだ。」


呟いた真司は立ち上がって、茶封筒を取り出してきた。

見覚えのある茶封筒。


いつも仕事の資料が入れられている封筒だ。



「なに?仕事?」
「そ。昨日郵便で届いたんだ。」
「へぇ。」


ゲームを一時中断させて、真司の手元を覗くために歩み寄る。



「今回はどんな事件?」
「連続殺人鬼。」


物騒な言葉を真司は楽しそうに言った。



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