泣いていたのは、僕だった。
眠った翔一をベッドへ運び、散乱した物の後始末。
「ったく、何で俺らがやんねーとならないんだよ。」
文句を言う隆くんを宥めつつ、手を動かす創くんが躊躇いがちに切り出す。
「真司、」
「ん?」
「翔一は前にもああなったんですよね?」
「うん。」
「……詳しく聞かせてもらえませんか?翔一のこと。」
その問いに僕は笑ってしまった。
「翔一のことは翔一にしか分からない。」
「その通りです。ですが少なくとも僕よりは、知っているんじゃありませんか?」
創くんは簡単に諦めてくれそうにはない。
「……翔一の、身体見たことある?」
「身体ですか?いえ…」
横目で見た隆くんも首を横に振った。