覆面レスラー少女H


そのまま一気に持ち上げて身体を反らせて投げた。




バックドロップで玉田を投げたのと同じ要領だった。




高橋君の方が玉田よりも軽い為に、一気に投げる事が出来た。




高橋君は、マットに頭から落ちた。




高橋君が立ち上がろうとするより早く私は、高橋君の顔面を蹴った。




連続で二度三度と蹴った。




高橋君の血が飛び散ってマットを汚した。




高橋君は、ボボさんとの試合で切った額の傷もまた開いてしまったようで鼻血と額の傷で血まみれだった。




白のショートタイツは、今では、血のせいで何色だったか分からないくらいだった。




血まみれでもかっこいい高橋君と思ってしまったが、容赦なく蹴った。




高橋君は、私の足にしがみつこうとしたがその上から頭を踏んだ。




「ハスミ!いいぞ!行け!

高橋!しっかりしないか!

三十万円だぞ!」




山尾の声が聞こえた。




「山尾さんこれ以上やらせたらマズイんじゃないか?」




「金、うるさいよ!二人共まだピンピンしてるじゃねえか!」




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