覆面レスラー少女H
「薫君連絡しなくていいのかな?」
皆で乾杯してしばらく飲んでいるとママが山尾に言った。
山尾は、飲んでいた水割りを吹き出しそうになった。
「ママ勘弁してくれよ!
今日は、皆で楽しく飲みたいんだよ。
真日本プロレスとやれそうだしな。」
「え!九州力から連絡があったんですか?」
高橋君が、驚いて聞いた。
「いや、九州力からじゃなくて九州力の参謀の長島から連絡があったよ。」
長島栄一とは、真日本プロレスの取締役で九州力の右腕と言われてる男だった。
「話しは、どうなったんですか?」
玉田も初めて聞いたようで山尾に質問した。
「まぁ、とりあえず、対抗戦だが、プロレスでやるのか真剣勝負でやるのかで話しを詰めているよ。」
「真剣勝負の方が白黒はっきりして、そっちの方がいいなあ。」
ボボさんがボソリと呟いた。
「俺も金ちゃんも今回は、真剣勝負が良いと思ってるよ。」
山尾は、ミスター金にだけは話しをしてたようだった。