覆面レスラー少女H
ボボ対石沢
混乱した為に二十分間の休憩が取られた。
ボボさんは、既にオープンフィンガーグローブを着け準備は万全だった。
石沢は、アマレス出身だが柔術もできる。
ボボさんもグラウンドの展開を予想して柔術やレスリングの練習を重ねてはいたが、やはり立ち技が、ベースの為にいかに石沢のタックルを切るかの練習を控え室でも繰り返している。
寝技に持ち込まれては不利なのだ。
さっきの乱闘で控え室は、殺気だっていた。
「まあ、皆負けたらうちで使ってあげるから。
ハスミちゃんは、人気出るわよ。
高橋君は、イケメンのボーイね。
後は、適当に掃除とかゴミ出しとか女の子の送迎とかね。」
綾香さんの一言で場が和んだが、ボボさんが言い返してしまった。
「勝って別れた女房にマイクアピールするんです。」
暗くなる……
深海のタコの気分が何となく分かる気がした。