覆面レスラー少女H
「高橋君は、もっと若い時に何故メジャー団体に入らなかったの?」
「それは……」
高橋君は、言い淀んだが少し考えて話した。
「メジャー団体に行こうと思ってたらおふくろが、倒れたんだよ。
今でも身体が不自由だから僕が世話をしてるよ。
家は、早くに親父が死んでるから。
子供の時からおふくろと僕だけなんだよ。
それに、山尾さんが地元で、団体を興したのを聞いてとても嬉しかったよ。
山尾さんは、メジャーのトップにも負けない最高で最強のプロレスラーだからね。」
高橋君って典型的な苦労を背負ったイケメンなんだと思うと私は、高橋君には、失礼だが嬉しくなった。
かっこいい高橋君には、不幸が似合った。
山尾が不幸話しをしても似合わないが高橋君には、とても似合った。
私は、思わず似合ってる~かっこいいと言いそうになったがさすがに、それは、言わなかった。
高橋君なら二人目だけど、いいよって言いそうになったが、この妄想癖を治さないとと思って私は、スクワットを始めた。