覆面レスラー少女H
山尾は、この超弱小地方団体の社長兼エースだった。
私は、この街に生まれて育ったが、こんな団体があるとは知らなかった。
だいたい若い女の子が今どきプロレスなんて観ないし、テレビでも夜中にやってるくらいだから知らないし、興味も無かった。
山尾に会うまでは……
山尾とは、三ヶ月前に出会った。
私は、その頃高校を卒業して直ぐに働き始めたキャバクラを首になり途方に暮れていたが、気分転換に友達三人で海に泳ぎに来ていた。
私達は、泳いだりナンパして来る男の子達を適当にあしらって楽しんでいた。
私達が、疲れて砂浜に寝そべっていると大きな声が聞こえた。
「お姉ちゃん!あ!君じゃないその黒のビキニのお姉ちゃん君いいね~!
その太ももいいね~。」
私が、声の方を見ると身体の大きな中年が短パン姿で立っていた。
黒のビキニって私じゃんと思ったが、新手のナンパだと思い無視しようと思ったが、中年は、私のそばに来ると太ももをパンパンと強めに叩いた。
私達は、唖然としていた。