覆面レスラー少女H


「言っては、マズイんでしょうか?言わない方が僕は、マズイ気がします。」




高橋君が、毅然とした態度でミスター金に言った。




山尾を控室代わりの酒屋まで連れて来ていた。




ミスター金は、首を振るばかりだった。



山尾が、プロレスでも真剣勝負でもと発言した事が、問題のようだった。




そんなに、問題なのだろうかと私は、思いミスター金に素直に聞いた。




「今は、プロレスが真剣勝負じゃないなんて皆知ってて楽しんでるんだからいいんじゃないですか?」




「そりゃそうだけどプロレスラー自身が、リングで言ってはマズイだろう……
高橋、それは、いいから一試合目だろう。

いい試合して来いよ。」




「おお!高橋頑張って来い!!」




皆に押さえられていた山尾も人事のように言った。




高橋君は、ハイというと、軽くストレッチを始めた。




相手のボボさんは、外で蹴りの練習を始めていた。




早めにリングに戻った玉田がマイクでコールした。




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