†侵愛†~そっと貴方の毒牙にかけて~
第2話 謎深まる訪問者たち
「誰なの?」
「怪しい者ではありません。」
現れたスーツの男は、明らかに怪しかった。
―・―・―・―・―・―・―
悲しみに暮れる紫乃の涙を拭く。
「続きを聞ける?」
優しく声をかけられて小さく頷く。
「2人共出血多量で…身体を40箇所以上もメッタ刺しされていたらしい。」
「うっ…」
光景を思い出して口を押さえる。
「相当な恨みがあるって刑事さんが言ってたよ。」
手を強く握る。
「…葬儀、は?」