†侵愛†~そっと貴方の毒牙にかけて~
  

―・―・―・―・―・―・―


「誰なの?」


「怪しい者ではありません。」

 現れたスーツの男は、明らかに怪しかった。
 黙って男を見ていると男は、ベッド脇に用意された椅子に座った。


「…あの」


「今、背もたれを上げます。」


 男は、話しをしやすいように心地良い高さに背もたれを上げてくれた。ようやく男を無理なく見れる高さの目線になった。


「自己紹介を。」


「大久保 紫乃…です。」


  
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