†侵愛†~そっと貴方の毒牙にかけて~
  

「残念ですが…私は、貴女のお父上の秘書ではありません。」


 世界が再び音を立てて崩れそうだった。


「どういう…」


「混乱させ申し訳ありません。」


 よほど酷い表情をしていたのだろう、男の表情も困り曇っていた。


「私は、新社長の秘書なのです。その為ご挨拶旁(かたがた)お見舞いに伺いました。」


 男の話しで事件からかなりの時間が経っていると解る。


「新しい…社長?」


  
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