†侵愛†~そっと貴方の毒牙にかけて~
少女は、コートとマフラーを玄関のラックにかけカバンを置くと薄暗い廊下を歩いてリビングのドアを開ける。
シーンと静まり返ったリビングで毎年見ている大きなクリスマスツリーのイルミネーションだけが光っていた。
「もう、電気も点けないでどうしたの?」
リビングに入りすぐの壁にある電気のスイッチを探し当て押す。
「Σ!?」
スイッチを押すとヌルっと手に何かが触れた。
振り向いて目線をスイッチと押した手に向ける。すると…
「血っ…」