†侵愛†~そっと貴方の毒牙にかけて~
「何、怯えてんだよ。お前は、僕の婚約者だろう?」
近づく“男”剥き出しの将大の態度に初めて恐怖を感じた。
「やめて。婚約者だけど、節度は守って。」
なんとか返せたのはそれだけだった。
「“節度を守れ”だって…?本気か?」
明らかに苛立っていた。刺激しないように穏やかに話す事を心がける。
「お願い…こんな事で関係を壊さないで。」
「フッ、なら…」
両手首を掴まれた。
「ん゛っ!!」
不意をつかれて唇を奪われた。