†侵愛†~そっと貴方の毒牙にかけて~
  

「解っている。
(しかし、上手くいくか……新社長は食えないようだしな…。)」


 父親の考えが解らない息子は、苛立ちを隠せないでいた。


 》 》 


 時間の感覚が取れない人工的な明るさに誘われて目が覚める。


「ここ…」


 ぼうっとする頭で現状を理解する。


「…おはよう、お父さんお母さん。」


 写真の両親に笑いかけてみる。


「おい!」


 ドア越しにあの男の声がする。 どうやらあの…男のようだ。


「はい…」


  
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