†侵愛†~そっと貴方の毒牙にかけて~
  

 男は、ニヤリと笑い冷たくドアが閉じられた。

 身体が無駄に震える。2人きりが困る。


「震えるな。世の中が気になるようだな。」


 取り残された感覚が紫乃を支配し始めていた。


―・―・―・―・―・―・―


「私の…周りは、どうなってますか?」


「気になるのか?」


「私を…引き離すのですか?」


「その通り…頭、いいな。」


 紫乃の思いをあっという間にかき消して再び紫乃を押し倒す。

 抵抗の手が翔の両肩を掴む。

  
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