†侵愛†~そっと貴方の毒牙にかけて~
「紫乃のリハビリは、順調か?」
「はい。」
家主の現れに驚いた。
「翔くん…あの子を閉じ込めてるのかい?」
「心外ですね、先生。あの子を助けたんですよ。」
平然と嗤って言う。
「翔くん…考えなさい。あの子は、両親を亡くして傷ついているんだよ。
身体は癒えても、心は…」
諭すように声をかけてみた。
「先生、薬…ありがとうございます。お気をつけて。」
有無を言わさぬ笑みを向けて追い帰した。