†侵愛†~そっと貴方の毒牙にかけて~
  

「逢いたいです。」


「そうか。明日にでも呼んでやる。」


「お願いします。」


 ホッとして落ち着く。

 そんな様子を獲物を見るように見られていたと…紫乃は、気が付かなかった。


「紫乃。食事の時間だ、来い。」


 翔は、安堵を与える笑顔を向けてから部屋を鍵もかけずドアも開けっ放しにして出て行った。
 全ての行動が安堵をもたらすにはいい物だったのだが、何故か戸惑ってしまう。


 リビングに戻った翔は、音楽をかけ出す。それは、紫乃の好きな曲だった。


  
< 82 / 98 >

この作品をシェア

pagetop