結婚してください。パンツ見せてください。
彼女の争奪戦が行われたようです。
何だか、こうしてしゃべるのが久しぶりな感じがするのは気のせいか。
気がつけば、昴から距離を置いて一週間が過ぎていた。
「大丈夫か、ゆーごくん」
少し窶れた(やつれた)顔の進が、隣の席で聞いてきた。
「……あ、あぁ。今、何時だ」
「昼だよ、頭だけじゃなくて時間感覚も狂ってんのか? もはや病院行った方がいいぜ、そして帰ってくんな」
本当に疲れているみたいだ。
ツッコミでなく、ノーマル状態で毒舌がでるとは。ちょっと傷ついたぞ。
「弁当、食べるか……あ。忘れた」
「俺のはやらねぇからな」
「まだ何も言ってないだろ」
「言おうとしたろ。これは有栖川からの弁当だし、俺には頼るな」
くそ、この幸せ者め。死んでしまえ。
それにしてもお腹が空いたな。購買は戦争だし、行ける元気はない。
学食にでも行くか。
「進、学食に行かないか」
「やだ、もうお前から開放されたい」
「お願い来てくださいお願いします来てくださいお願いしますから来てくださいよお願いお願い……」
「わーかった、わかったから! ブツブツ言うな! それトラウマなんだよ!」
俺は進を強引に食堂へと連れて行くことに成功した。