結婚してください。パンツ見せてください。
――『おい!おい、悠吾!蓮華!大丈夫か!?どうしたんだ!』
進の叫ぶ声が聞こえ、意識が戻る。
一瞬、気を失って倒れたようだ。隣の蓮華も同じだったみたいで、苦しそうに起き上がった。
『仙崎!お前、弁当に何か入れたのか!?』
進は怒っているようで、食堂の隅(すみ)にいる昴を見た。しかし、そんな疑いもすぐになくなる。
なぜなら、昴もひどく驚いていたからだ。
こんな昴は見たことがない。目を丸くし、ポカンと口を開いている。
「い、入れた覚えはないのですが……」
『お前じゃないのか? ちなみに、今日は何の薬を持ってきたんだ?』
進は落ち着き、先程とは違って優しく問いかけた。
昴はいつもの無表情に戻っていたが、どこか申し訳なさそうに目をそらしている。
「…………」
『仙崎、入れてないのはわかる。でも持ってきてはいるんだろう? 間違って入れたかもしれない、教えてくれ』
進が心底心配そうに聞き、昴はゆっくりと口を開いた。
「媚薬」
※媚薬 [び-やく]=主に、性欲を催す(もよおす)、性的興奮を高める作用を持つ薬の総称。また、ほれぐすりとも言われている。【一部、Wikipediaより抜粋】
『警察と救急車を呼べ!!』