桜の木の下で~好きになってはいけない人~
次の日美鈴は、なんとなく学校へ行こうと思い行くことにした。もちろん基本的に毎日登校しているものの、たまにサボったりする。

登下校は、もちろん車だ。流石お嬢様。

「木之本、ここで降ろしてちょうだい。」

「かしこまりました。」

言われたところで車を停める。美鈴は自分から扉を開けず、木之本が開けてからゆっくりと降りる。

「それでは、お気をつけて」

その時ワンピースタイプの制服の裾が、少しだけヒラヒラと風を受ける。そして歩くと同時に、周りの視線は美鈴の元へと集まり、黄色い声も聞こえてくる。

みんなにとって彼女は憧れの存在。

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