桜の木の下で~好きになってはいけない人~
~陽季side~

しばらく沈黙が流れていた。

俺が、
誕生日パーティーするのか聞いたから、なのだろうか。


「美鈴ちゃん?」

そう俺は、小さい頃からずっと"美鈴ちゃん"と、読んできた。周りは"美鈴様"と呼ぶが、俺は違う。

そして俺も"陽季様"と呼ばれることがある。


「なんもないわ。ただ今年は、彰人お兄様が帰って来てくれるのよ…。」

あの彰人さんが、美鈴ちゃんの誕生日パーティーに帰ってくる。


最初は、何かの冗談かと思った。でも、話を聞く限り違うらしい。


本当に帰ってくるみたいだ。


「なぁ、なんか彰人さんやらかすんじゃないだろうな。」


「そんなの知らないわ。逢えるのは嬉しいけど…今まで家出てから、帰って来なかったのに。」

「尚更やらかすことも、考えられるだろ…。」

「そうね。でも来週にならなきゃ解らないわ。当然陽季くんは、参加するのでしょ?」

「もちろん。」


結局







俺たちは、彰人さんの目的が解らなかった。

~陽季sideend~
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