桜の木の下で~好きになってはいけない人~
1.桜の木
窓を開けると、家の庭にある桜の木が満開の花を咲かせている。

季節は春


毎朝目覚めると、バルコニーから桜の木を眺めるのが、日課となっていた。

そんな彼女の名前は、仁科 美鈴。


あの有名な、仁科財閥の一人娘。

「美鈴お嬢様、おはようございます。」

「木之本、おはよう。みて、今日も桜が綺麗に咲いているわ。」

「ええ、綺麗に咲いております。」

そう

美鈴は正真正銘のお嬢様だ。


「お嬢様リビングにて、旦那様と奥様がお待ちになっております。」

「あら、もうそんな時間!木之本すぐに行きましょ。お父様とお母様を待たせてはいけないわ。」

ちゃんとドレスに着替え、美鈴は執事の木之本と共に、リビングへと向かった。

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