桜の木の下で~好きになってはいけない人~
パーティー当日
パーティーの日が来るのは、とても早く感じた。
そして兄
彰人はいまだに姿を見せていない。
「みぃちゃん、入るわね。」
執事の木之本と共に母が入って来た。
「お母様、おはようございます。」
「おはよう。」
「奥様、お時間がございませんので、手短にお願いします。」
「そうね、会場の確認も有るものね。」
母が来るときは、何か大事なお話があるときくらいだ。美鈴は、何を言われるのかと緊張していた。
「はい、みぃちゃん。お誕生日のプレゼントよ。」
「お母様…ありがとうございます。」
「良いのよ。みぃちゃんも18歳なのね。」
「はい、お母様」
「今日のパーティーにこれをつけるといいわ。」
今日のパーティーと言われ、美鈴はゆっくりとプレゼントのリボンを解いた。