桜の木の下で~好きになってはいけない人~


"お久しぶり"

と言う言葉に、両親と彰人そして、陽季は驚いていた。

それもそうだろう。本来なら、今日この日がお互いに、初対面な筈なんだから。


「美鈴ちゃん、この人とあったことあるの?」


『ええ…。一人で、お兄様との思い出の桜の木に行ったときに、不覚にも出逢いました。』

「そうなんだ。」

興味無さげに答える陽季くん。

『木之本!もうあの件は、調べなくて良いわ。』

「かしこまりました。」


美鈴は、返事も聞かずに陽季と共に、聖羅の元へむかった。


執事を連れることに、嫌がるかのように。
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