桜の木の下で~好きになってはいけない人~
それにたまには、執事から離れたかった。

ずっと近くで見られることが、たまに苦痛にも感じる。

そう美鈴は、こんな生活を望んだわけではない。


「やっと着いたわ。」

美鈴はようやく目的に着いた。だいたい自宅から、20分くらいのところ。

そこには一際綺麗に咲く、桜の木があった。

幹も太く、高さもある。
だけど周りには、桜の木は一本もなく、たった一本で必死に生きている感じもした。


「ふふ、懐かしいわね。彰人お兄様、元気かしら。」

彰人との思い出の場所でもある、この桜の木に持たれていると







「そこに誰かいるのか?」


そう
いきなり声を掛けられた。
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